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2020/11/30 15:28
「MACOOL(マクール)」の魅力はスカーフの美しさや留めバックルの便利さなどが知られていますが、それらを支えているのが、チームの絆です。このヒューマンな取り組み自体が「MACOOL」の持ち味と感じられます。
もともとファッションスクールの同級生女性5人で始めたオーダー服事業が原点です。「こんなアイテムがあったらいいな」という、周囲の声に応える形でスタートしたそうです。その後、新たに立ち上がった「MACOOL」ブランドにも、当初のやさしい気持ちが受け継がれています。内外のブランド、デザイナーとのコラボレーションが多いのも、組みたくなる気持ちに誘う、創り手たちの「人柄」ゆえでしょう。
デザイン企画から販売まで、どこか人肌のあたたかみが感じられるのが、「MACOOL」らしい持ち味。今も基本的には大半の業務を外注に頼らず、自分たちでこなしています。
たとえば、ファンの多い留めバックルも、「巻き方が分からない」というお客様の声から生まれました。チームのメンバーが実際に接客の現場に立っているからこそ、リアルなニーズが届いたわけです。デザイナーと売り場が離れていると、なかなかこうはいかないものです。
「やろう」と決めたら、すぐに動くのも、このチームのすごさ。自分たちで何でもできる腕利きがそろっているから、立ち上がりが早い。

日本人の創り手がメイド・イン・ジャパンにこだわって、伝統的なデザインをアレンジしているのも、「MACOOL」の特長。「日本をクールに巻く」というコンセプトの通り、折り紙や和風文様を生かしつつ、モダンに仕上げています。民芸品風ではなく、洋服に合わせることを前提にした、まっとうな和洋折衷のスカーフは出番を選びません。

スカーフはシーズンレス、サイズレスに使いこなせるマジックツールだけに、デザインだけではなく、ブランドのありようにも共感できる品を選びたいもの。進んで応援したくなる、「MACOOL」の誠実な仕事ぶりは、装うたびに、確かな納得感をも寄り添わせてくれます。
ファッションをもっと自由に楽しんでもらいたいという提案に、共感を覚えます。
顧客ファーストを大切に考え、スカーフの使い勝手を拡張していくインディペンデントな態度には頼もしさも感じます。自然に応援したくなる感覚は、まるで顧客もチームに参加しているかのよう。
スカーフから広がる「MACOOL」現象が世界的なムーブメントに育っていくことを期待しています。
宮田理江
ファッションジャーナリスト、ファッションディレクター。
多彩なメディアで、コレクションリポート、トレンド分析、着こなし解説、映画×ファッションなどを幅広く発信。自らのテレビ通販ブランドをプロデュース。ブランド立ち上げのコンサルティングやECサイトのアドバイザーなどもマルチにこなす。TVやセミナー、イベントへの出演も多い。